標準化ロードマップ

VCP v1.0 — IETF RFC への道筋

現在のIETFステータス

目標: 十分な実績蓄積後に提出を検討
セクション 1

現在地の正直なステータス

VeritasChain Protocol (VCP) v1.0 は、IETF RFC を強く意識して設計されていますが、現時点では Internet-Draft の提出や、特定の IETF ワーキンググループでの標準化プロセスは開始していません。

本ページでは、VCP がどのような技術的前提に立っており、将来的にどのような標準化経路を想定しているかを説明します。

なぜこれが重要か

標準化ステータスについて透明性を保つことは、VCPのコア哲学と一致しています:マーケティング上の主張ではなく、暗号学的な真実。私たちは、時期尚早な発表ではなく、技術的なメリットと運用実績によって信頼性を獲得することを信じています。

セクション 2

既存 RFC との技術的整合性

VCP v1.0 は以下の IETF RFC と互換性のある形で設計されています。これにより、将来的な Internet-Draft への変換や、他の RFC ベースシステムとの相互運用性を確保しています。

RFC 8785

JSON Canonicalization Scheme (JCS)

決定論的なJSONシリアライゼーションにより、すべての実装で暗号ハッシュ用の同一バイトシーケンスを保証。

RFC 6962

Certificate Transparency

CTパターンに準拠したMerkle Tree監査設計により、効率的な包含証明と改ざん検出を実現。

draft-ietf-uuidrev

UUIDv7

タイムスタンプ埋め込み、ソート可能、グローバルにユニークな識別子をイベントIDとして使用。

RFC 8032

Ed25519 署名

エドワーズ曲線デジタル署名により、高セキュリティ、優れたパフォーマンス、コンパクトな署名を実現。将来のPQCサポートも想定。

RFC 3339

タイムスタンプ

ISO 8601互換の日時フォーマットにより、システム間で一貫したタイムスタンプ表現を実現。

FIPS 180-4

SHA-256

NIST承認のセキュアハッシュアルゴリズムをすべてのハッシュチェーンとMerkle Tree操作に使用。

この整合性により、将来の Internet-Draft への変換他の RFC ベースシステムとの相互運用性を確保しています。

セクション 3

IETF RFC までの想定ロードマップ

IETF RFC 化は、短期的な目標ではなく中長期の選択肢として位置づけています。まずは VCP v1.x を実運用で成熟させた上で、次のステップを検討します。

1

実装と運用実績の蓄積

現在のフェーズ

実世界での実装からデプロイメント経験を積み、フィードバックを収集しています。

  • Early Adopter Program からのフィードバック収集
  • VC-Certified Silver / Gold の運用実績
  • VCP Explorer / API の本番稼働実績
2

コミュニティ・ドラフト版の公開

予定

vcp-spec をベースに、IETF Internet-Draft テンプレートに沿った v0.x 草案を GitHub で公開し、コミュニティレビューを受けます。

予想フォーマット: draft-vso-vcp-00.txt
3

関連 IETF コミュニティとの対話

予定

関連する IETF ワーキンググループとの対話、および潜在的な BoF (Birds of a Feather) セッションへの参加。

潜在的な WG

OPSAWG, SEC Area, RTG Area, ART Area

代替経路

適切な WG がなければ BoF セッション → 新 WG 形成

4

Internet-Draft 提出検討

将来

十分な採用実績とフィードバックが集まり次第、datatracker.ietf.org への正式な Internet-Draft 提出を検討します。

5

WG 採用 & RFC 化プロセス

目標

WG 採用が決まった場合:WG 内での改訂、running code 実績の継続、IETF Last Call → IESG レビュー → RFC 化。

IETF は「ラフコンセンサスと動くコード」の原則で運営 — デプロイメント実績が不可欠です。
セクション 4

関係者の関わり方

VCP の標準化プロセスは、実装者と利用者からのフィードバックに強く依存します。

Early Adopter ProgramVC-Certified の参加企業は、将来の Internet-Draft / RFC の内容に対して実質的な影響力を持つことになります。

標準に「従う」だけでなく、「設計に参加する」立場になれることが、VCP エコシステムの大きな特徴です。

実装者

実装フィードバックが仕様改善に直接反映されます

VC-Certified 企業

認定取得企業は標準化議論での発言権を獲得

規制当局

規制の観点からのインプットで初日からコンプライアンス整合を確保

まとめ:現在の IETF ステータス

Internet-Draft 未提出
Working Group 未形成
RFC 互換性 整合性を意識して設計
目標 十分な実績蓄積後に提出を検討

想定される IANA レジストリ

VCP が標準化された場合、以下のレジストリを申請予定:

VCP Event Type Registry

OrderSubmitted, OrderFilled, OrderCanceled 等

VCP Hash Algorithm Registry

SHA-256, SHA-384, SHA-512, SHA3-256 等

VCP Signature Algorithm Registry

Ed25519, ECDSA-P256, RSA-2048, Dilithium2, Falcon-512

レジストリの詳細は I-D プロセス中に確定予定。

今すぐ参加する

将来の標準に影響を与える最善の方法は、今 VCP を実装・デプロイすることです。検証可能なアルゴリズム取引インフラを構築する組織のエコシステムに参加しましょう。